春の変わり目に注意したい体調の乱れと漢方

春の変わり目に注意したい体調の乱れと漢方

春は、冬から夏へと移り変わる季節であり、気温や気候の変動が最も激しい時期です。
人間の体は、この変化に適応しようと必死に働きますが、急激な変化についていくことが難しいこともあります。
特に、「気・血・水」のバランスは崩れやすく、様々な体調不良を引き起こす可能性があります。

女性は、もともとホルモンバランスの変化による影響を受けやすいため、春の変わり目には特に注意が必要です。
また、年齢を重ねるごとに、体の適応力は低下していきます。更年期を迎える頃には、春の体調管理はより重要な課題となるでしょう。

春に現れやすい不調のサイン

  1. 気の乱れ:疲れやすい、やる気が出ない、集中力が低下する、頭痛やめまいがするなど。
  2. 血の巡りの乱れ:手足の冷え、肩こり、生理不順、肌荒れなど。
  3. 水分代謝の乱れ:むくみ、だるさ、体が重く感じる、尿量の変化など。

これらの不調は、それぞれが独立して現れるのではなく、互いに関連し合っています。
例えば、気の滞りは血の巡りを悪くし、水分代謝にも影響を及ぼします。
したがって、体調管理ではそれぞれの症状に個別に対処するだけでなく、全体的なバランスを整えることが重要です。

漢方の力で春の変わり目を乗り切る

漢方は、自然界の摂理に基づいて体の不調を整える伝統医学です。
春の変わり目に漢方を取り入れることで、気血水のバランスを整え、体調を維持することができます。
ただし、漢方は個人の体質や症状に合わせて使用することが大切です。
以下に紹介する漢方薬は一般的なものですが、自分に合ったものを選ぶためには、専門家のアドバイスを求めることをおすすめします。

四物湯(しもつとう)

効果

四物湯は、血の巡りを改善する漢方として広く用いられています。
特に女性の生理不順や生理痛、貧血に有効で、春の変わり目に感じる体のだるさや冷えにも使われることがあります。

主な成分とその作用
  • 当帰(とうき):血を補い、血行を促進する効果があります。生理不順や生理痛の改善に役立ちます。
  • 芍薬(しゃくやく):筋肉を緩和し、痛みを和らげる作用があります。生理痛の緩和に有効です。
  • 川芎(せんきゅう):血行を促進し、瘀血(おけつ)を解消する作用があります。肩こりや頭痛の緩和に役立ちます。
  • 地黄(じおう):血を補い、滋養強壮の効果があります。貧血の改善や体力の回復に有効です。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

効果

加味逍遙散は気の滞りを改善し、イライラや不安定な気分、頭痛に用います。
心身のリラックスを促し、春の気候変動によるストレスに対して使われることがあります。

主な成分とその作用(下記以外にも様々な成分が含まれます)
  • 柴胡(さいこ):気の流れをスムーズにし、ストレスやイライラの緩和に役立ちます。
  • 白朮(びゃくじゅつ):消化を助け、体内の余分な水分を排出する効果があります。体のだるさやむくみに有効です。
  • 茯苓(ぶくりょう):水分代謝を促進し、むくみを解消します。
  • 牡丹皮(ぼたんぴ):血の流れを良くし、痛みを和らげる効果があります。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

効果

桂枝茯苓丸は、水分代謝を促進し、むくみや体の重だるさに対して用いられることが多いです。
春に多い水分代謝の乱れに対処し、体の軽やかさを取り戻すことを目指します。

主な成分とその作用
  • 桂枝(けいし):発汗を促して体温調節を助け、筋肉のこわばりを和らげます。
  • 茯苓(ぶくりょう):体内の水分バランスを整え、むくみを解消します。
  • 牡丹皮(ぼたんぴ)および芍薬(しゃくやく):血の巡りを良くし、痛みや緊張を和らげます。

これら漢方薬はそれぞれ異なる効能と配合成分を持ち、女性特有の様々な身体的・精神的な問題に対応するために使用されています。

 

漢方薬と並行して、日常生活でも気血水のバランスを整える工夫を取り入れましょう。
適度な運動、バランスの取れた食事、十分な休養は、どの季節でも体調管理の基本です。
また、春は新陽の気が上昇する時期なので、深呼吸やストレッチなどで気の流れを促進することも大切です。

まとめ

春の変わり目は、私たちの体に大きな変化を求める時期です。特に女性は、ホルモンバランスの影響もあり、体調を崩しやすくなります。気血水のバランスに着目し、自分の体の声に耳を傾けることが重要です。漢方は、自然のリズムに合わせて体を整える手助けをしてくれる強い味方です。専門家のアドバイスを得ながら、漢方を上手に取り入れ、春を健やかに過ごしましょう。

 

オンラインメディカルクリニックでは、皆様一人一人に寄り添い、春の体調管理をサポートいたします。

オンラインでの診察や相談を通じて、お客様の「証」を見極め、最適な漢方の組み合わせをご提案します。

 

監修医

島村泰輝

  • 2012年3月 名古屋市立大学医学部 卒業
  • 2014年4月 名古屋市立大学放射線科 入職
  • 2015年4月 名古屋市立大学大学院博士課程入学 (専攻:生体防御・総合医学分野)
  • 2019年3月 同大学院卒業、博士号取得
  • 2019年6月 株式会社エムネス 入職
  • 2022年10月 同 Medical Professional Service(医師部門)副本部長
  • 2023年7月 オンラインメディカルクリニック開業

 

愛知県名古屋市出身。遠隔放射線画像診断を行う傍ら、AI開発、メディカル用プロダクト開発を行う。

医療としてはその他にも内科診療、訪問診療にも従事。医療はITでさらに良くなる事を信条として様々な取り組みを行う。

 

物理的、時間的に医療が届きにくい層に対して医療を届けるべくオンライン診療を中心としたクリニックを開業。今後は各種専門家とともに、遠隔地であっても質の高い医療を提供するサービスを構築していく。

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