はじめに
風邪は誰もが経験する一般的な疾患であり、気温や環境の変化で誰しも体調を崩しやすくなります。
風邪の対処方法には様々なものがあります。この記事では、風邪を引いた際における効果的な過ごし方について詳しく解説します。
休息の重要性
最も重要なのは十分な休息を取ることです。
風邪を引いた際、体温が上昇していたり、内臓機能が十分に働いていなかったりと、身体の状態は通常とは異なっています。
風邪の原因となるアデノウイルスやライノウイルス、コロナウイルスなどはウイルスと戦うために多くのエネルギーを消費します。適切な休息を取ることで、身体はこの戦いに必要なエネルギーを蓄え、回復を促進します。
栄養と水分補給
食事について
普段と異なり、食べられるものが限られてくるでしょう。
食事がとれるのであれば通常と同じでも構いませんが、消化の良い食事は脂質と食物線維を避けると良いでしょう。これらは通常であれば大事な栄養素ですが、胃腸が弱っている時には負担がかかります。
おかゆや雑炊、赤身肉、鶏のささみ、白身魚、豆腐や納豆、野菜であればだいこんやイモ類などがおすすめです。
食欲があっても生ものはあまりおすすめしません。
水分摂取
発熱していると水分がなくなりがちです。脱水は回復を遅らせる原因となります。水、ハーブティー、スープなどを定期的に摂取し、適切な水分バランスを維持しましょう。スポーツ飲料もおすすめですが、糖分が多いので取り過ぎには注意してください。
室内環境の最適化
湿度と清潔な空気
乾燥した空気は喉や鼻の粘膜を乾燥させ、風邪の症状を悪化させる可能性があります。
加湿器の使用や定期的な換気で、室内環境を整えましょう。
特に冬場はエアコン暖房の場合、乾燥しがちになります。
漢方薬の活用
漢方薬による体質や症状への対応
漢方薬は、個々の体質や症状に応じて選ぶことが重要です。
例えば風邪のひきはじめには葛根湯、熱が高くて困っているときには麻黄湯、胃腸症状が主体の時には柴胡桂枝湯など、状態によって適切な漢方薬がさまざまあります。
漢方薬の選択には医師や専門の薬剤師のアドバイスを受けることをおすすめします。
とくに薬局で購入される際には薬剤師に相談されると良いでしょう。
医療機関の受診
医療機関を受診すべき症状
いつもと違う風邪症状であったり、水が飲めなかったりしたときには病院にかかる必要があるときがあります。
子どもの場合には発熱に加えて痙攣していたり、ぐったりしている様な状況の時には受診することをおすすめします。
そうでなくても症状が出ているときは色々と不安になることがあると思いますので、その場合には医療機関に相談すると良いでしょう。
まとめ
風邪を引いた際には、適切な休息、栄養と水分の摂取、室内環境の整備、必要に応じた漢方薬の利用、及び医療機関の受診が重要です。自身の体調を見極めながら、最適な対処を行いましょう。
オンラインメディカルクリニックは自宅にいながら医療の相談が可能です。
症状によっては処方薬をお出しすることもありますので、どうぞご相談ください。
監修医
島村泰輝
- 2012年3月 名古屋市立大学医学部 卒業
- 2014年4月 名古屋市立大学放射線科 入職
- 2015年4月 名古屋市立大学大学院博士課程入学 (専攻:生体防御・総合医学分野)
- 2019年3月 同大学院卒業、博士号取得
- 2019年6月 株式会社エムネス 入職
- 2022年10月 同 Medical Professional Service(医師部門)副本部長
- 2023年7月 オンラインメディカルクリニック開業
愛知県名古屋市出身。遠隔放射線画像診断を行う傍ら、AI開発、メディカル用プロダクト開発を行う。
医療としてはその他にも内科診療、訪問診療にも従事。医療はITでさらに良くなる事を信条として様々な取り組みを行う。
物理的、時間的に医療が届きにくい層に対して医療を届けるべくオンライン診療を中心としたクリニックを開業。今後は各種専門家とともに、遠隔地であっても質の高い医療を提供するサービスを構築していく。