春は待ち遠しい季節ですが、花粉症の方にとっては辛い時期でもあります。
特に、鼻水が止まらない、鼻づまりがひどいなど、鼻の症状に悩まされている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、花粉症の鼻水の特徴や原因、効果的な対処法について詳しく解説します。
鼻水が止まらずお困りの方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
花粉症による鼻水の特徴
花粉症の季節、鼻がムズムズして、くしゃみと同時に止まらない鼻水に悩まされることはありませんか?
花粉症の鼻水は風邪やウイルス感染による鼻水とは異なる特徴があります。
花粉症の鼻水はサラサラとした水のような質感です。
これは鼻の粘膜に付着した花粉を体外へ洗い流そうとする防御反応によるものです。
アレルギー性鼻炎の鼻水はほとんどの場合、透明でサラサラとしています。
一方、風邪などの感染症による鼻水は初期は透明で粘り気がありますが、炎症が進むと白っぽく濁ったり、黄色や緑色を帯びたり、粘り気が強くなることがあります。
これは細菌やウイルスと戦う白血球などが含まれているためです。
花粉症の鼻水は大量に分泌されるのも特徴です。
鼻づまりやくしゃみ、目のかゆみなども伴い、日常生活に支障をきたすこともあります。
ただし花粉症から副鼻腔炎を併発すると、鼻水の性状が変化し粘度が高くなったり、色がついたりすることがあるので注意が必要です。
このように花粉症による鼻水は、その特徴から風邪やウイルス感染による鼻水とは区別することができます。
ただし、症状が長引いたり鼻水の性状が変化したりした場合は自己判断せずに専門医に相談しましょう。
花粉症による鼻水を緩和するための方法
花粉症の鼻水は本当に厄介です。
しかし、適切な対処法を実践すれば、症状を和らげることができます。
ご自宅でできる簡単な方法から効果的な薬まで、鼻水を緩和するための日常生活で実践できる4つの方法をご紹介します。
鼻うがい
鼻うがいは、鼻の粘膜についたアレルゲンを洗い流す効果があります。
生理食塩水を使うのが一般的ですが、市販の鼻うがい用製品を使うと手軽で安全です。
水道水でも可能ですが浸透圧の影響で痛みを感じることがあるため、あまりおすすめはできません。
部屋の加湿
部屋が乾燥していると鼻の粘膜が刺激されて鼻づまりが悪化することがあります。
加湿器や濡れタオルなどを活用して部屋の湿度を適切に保ちましょう。
マスクの着用
マスクは花粉の吸入を防ぐだけでなく、鼻やのどの乾燥を防ぐのにも役立ちます。
外出時はもちろん、室内でも症状がひどい場合はマスクを着用すると楽になることがあります。
ワセリンの使用
鼻の周りにワセリンを塗ると花粉が鼻の粘膜に直接触れるのを防ぐことができます。
また、鼻をかみすぎて肌が荒れてしまった場合の痛みを和らげる効果もあります。
いかがでしょうか。
日常や薬局で買えるものでも対応することはできますが、それでもひどくなると十分対処できないことがあります。
それでも効果が見込めないときは薬物療法
抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬、ステロイド点鼻薬などの薬も効果的です。
ただし、薬によっては医師の処方が必要なものもあります。症状が重い場合は、医療機関に相談するようにしましょう。
これらの方法を組み合わせて実践することで、花粉症による鼻水の症状を緩和できる可能性があります。
もし症状が改善しない場合は早めに医療機関を受診しましょう。
花粉症による鼻水に効く薬の種類
花粉症の鼻水に効果的な薬は大きく分けて以下の5つの種類があります。
抗ヒスタミン薬
花粉症の主な原因物質であるヒスタミンの働きを抑える薬です。
鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみなどを和らげる効果があります。
市販薬では、アレグラFX(フェキソフェナジン塩酸塩)やアレジオン20(エピナスチン塩酸塩)などが有名です。
ロイコトリエン受容体拮抗薬
アレルギー反応に関わるロイコトリエンという物質の働きを抑える薬です。
鼻づまりに効果が高く、抗ヒスタミン薬との併用で効果が高まることもあります。
処方薬でしたらシングレア(モンテルカストナトリウム)などがあります。
ステロイド薬
強力な抗炎症作用を持つ薬です。
鼻水、鼻づまり、くしゃみなど、様々な症状を改善する効果があります。
点鼻薬として使用されることが多く、副作用が少ないのが特徴です。
フルナーゼ点鼻薬(フルチカゾンプロピオン酸エステル)などがあります。
ケミカルメディエーター遊離抑制薬
アレルギー反応を引き起こす物質の遊離を抑える薬です。
鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどを予防する効果があります。
処方薬だとインタール点鼻薬(クロモグリク酸ナトリウム)などがあります。
漢方薬
体質改善を目的とした漢方薬も、花粉症の鼻水に効果が期待できます。
鼻水、鼻づまり、くしゃみなど、様々な症状に合わせて処方されます。
代表的な漢方薬としては、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)や葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)などがあります。
薬を選ぶ際には、それぞれの薬の特徴や副作用、自分の症状などを考慮することが大切です。
薬剤師や医師に相談して自分に合った薬を見つけるようにしましょう。
花粉症による鼻水で受診すべき状況とは?
花粉症の鼻水は、市販薬やセルフケアである程度は対処できます。
しかし、症状が重い場合や長引く場合は、医療機関を受診する方が良いでしょう。
特に、以下の様な場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- 鼻水が長期間続いている
- 夜間の睡眠に支障が出ている
- 目のかゆみや肌荒れなどの併発症状が強い
- ぜんそくや気管支炎を持っている
花粉症の治療は、症状や重症度によって異なります。
医療機関では、適切な薬の処方や、症状に合わせた治療を受けることができます。
「もしかしたら、病院に行った方がいいのかな…」と迷った時は、一人で悩まずに、まずは医療機関に相談してみましょう。
花粉症による鼻水がひどい時はオンライン診療を活用しよう!
花粉症の鼻水がひどい時、病院を受診したいと思っても、なかなか時間が取れなかったり、外出するのが億劫だったりする方もいるのではないでしょうか?
そんな時に便利なのが、オンライン診療です。
オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンを使って、自宅にいながら医師の診察を受け、薬の処方を受けることができるサービスです。
花粉症の鼻水でオンライン診療を受けるメリットは、以下の点が挙げられます。
- 自宅で診察を受けられる
- 自分のペースで受診できる
- 感染症のリスクが少ない
オンラインメディカルクリニックでも、花粉症のオンライン診療を行っています。
当院では、経験豊富な医師が、あなたの症状に合わせて適切な薬を処方します。
また、薬はご自宅まで配送されるので、薬局に立ち寄る必要もありません。
花粉症の鼻水で辛い思いをしている方は、ぜひオンライン診療をご活用ください。
まとめ
この記事では、花粉症の鼻水について、その特徴から対処法、薬の種類、そして受診の目安までを詳しく解説しました。
花粉症の鼻水は、サラサラとした水のような質感が特徴で、風邪などの鼻水とは区別できます。
鼻水に悩まされている方は、鼻うがい、部屋の加湿、マスクの着用など、様々な方法を試してみましょう。
薬物療法も効果的で、抗ヒスタミン薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、ステロイド薬など、様々な種類の薬があります。
症状が重い場合や長引く場合は、医療機関を受診するようにしましょう。
オンライン診療も活用すれば、自宅にいながら診察を受け、薬の処方を受けることができます。
花粉症の鼻水は、日常生活に大きな影響を与える可能性があります。しかし、適切な対処法を実施することで症状を緩和させることも可能です。
花粉症に関するQ&A
花粉症に関する疑問や不安を解消するために、よくある質問をまとめました。
Q1.花粉症はいつからいつまで続きますか?
A1.花粉の種類によって異なりますが、主な花粉の飛散時期は以下の通りです。
- スギ花粉:2月~4月
- ヒノキ花粉:3月~4月
- イネ科花粉:5月~6月、8~10月
- ブタクサ花粉:8月~10月
これらの時期以外にも、地域や気候によって花粉が飛散することがあります。
Q2.花粉症を根本的に治すことはできますか?
A2.残念ながら現在の医学では花粉症を完全に治すことは難しいです。
しかし、薬物療法やアレルゲン免疫療法などによって症状をコントロールすることは可能です。
Q3.花粉症の予防方法はありますか?
A3.花粉を体内に取り込まないことが重要です。
マスクやメガネの着用、外出後のうがい、洗濯物の室内干しなどが効果的です。
難しいときもありますが花粉情報をチェックして外出を控えることや、帰宅時に衣服や髪をブラッシングするのも有効です。
Q4.花粉症が悪化する原因は何ですか?
A4.ストレスや睡眠不足、食生活の乱れ、喫煙などが花粉症を悪化させる要因として挙げられます。
健康的な生活習慣を心がけましょう。
Q5.妊娠中は花粉症の薬を飲んでも大丈夫ですか?
A5.妊娠中は薬の影響を受けやすいため、自己判断で薬を服用するのは避けましょう。
必ず医師に相談し、指示に従ってください。
Q6.子供の花粉症はどうすれば良いですか?
A6.子供の花粉症も、大人と同様に薬物療法やアレルゲン免疫療法などが有効なことがあります。
ただし体重や既往歴などで使える薬、使えない薬があるため、小児科で相談することが大事です。
オンラインメディカルクリニックで花粉症を乗り切ろう!
オンラインメディカルクリニックは、花粉症をはじめ、様々な症状に対応するオンライン診療サービスを提供しています。
経験豊富な医師があなたの症状に合わせて適切な診療を行います。
花粉症の症状でお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。
監修医
島村泰輝
- 2012年3月 名古屋市立大学医学部 卒業
- 2014年4月 名古屋市立大学放射線科 入職
- 2015年4月 名古屋市立大学大学院博士課程入学 (専攻:生体防御・総合医学分野)
- 2019年3月 同大学院卒業、博士号取得
- 2019年6月 株式会社エムネス 入職
- 2022年10月 同 Medical Professional Service(医師部門)副本部長
- 2023年7月 オンラインメディカルクリニック開業
愛知県名古屋市出身。遠隔放射線画像診断を行う傍ら、AI開発、メディカル用プロダクト開発を行う。
医療としてはその他にも内科診療、訪問診療にも従事。医療はITでさらに良くなる事を信条として様々な取り組みを行う。